ナチュラルライフの入り口で 〜 簡単気軽にエンジョイライフ~五感をみがいてお散歩を#5



 今まで3回ほど、「ちょこっとアロマライフ」と題して香りについてのあれこれ思うことをお届けしてきましたが、もう少し幅を広げて、気軽なナチュラルライフについて考えてみようかな、とそれこそ気軽に思いつきました(笑)

 

 少々季節をさかのぼっての話題になりますが、今年も桜がちゃんと季節の挨拶を届けてくれましたね。蕾から三分咲き、五分咲き、そして満開、風に舞って散る姿、花びらが川面に浮かぶところまで、とことん私たちを楽しませてくれる桜。私も、昼に夜に桜を堪能しました。

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 お花見では桜ももちろんなのですが、実はそこに集う人たちの姿を見るのも楽しみにしています。週末の昼間なら必ず赤ちゃん連れの親子を見かけます。中にはようやく首がすわり始めたか、というくらいの赤ちゃんもいて、本人は桜そっちのけで爆睡中ということもかなり多いのですが。それでも、我が子に一回でも多く桜を見せてやりたい、その人生が少しでも美しいもので満たされるようにと願う親心が感じられて、毎年楽しみにしている光景です。お年寄りのご夫婦が手をつないでゆっくり花の下を歩いている姿もいいですね。きっとお互いの胸のうちには、あと何回一緒にお花見できるか、来年は揃って桜を見ることができるか、といった思いが行き来しているのだと思います。でも、そんなことは口には出さずに、今の花をじっくり楽しまれているのでしょう。どなたも実にいい笑顔をなさっています。

 

 今年は、ちょっと切ないシーンもありました。おそらく母娘でしょう、娘さんがゆっくりとお母さまの車いすを押しながら、桜のトンネルの下を歩いていました。ちょうど満開時期でしたので、娘さんが「桜の下で写真を撮ろう」と言うと、お母さまは一言「別にいいから」。見れば、髪に白いものは目立つもののお顔はさほど老けてはおらず、60代後半かようやく70代に手が届くかといったお年頃の方です。だからこそ「車いすでのお花見なんて」といったやるせなさが「別に」と言わせたのかもしれません。娘さんも、お母さまの気持ちを察してなのか、もうそういう時の扱いには慣れているのか、それ以上は無理強いせずに淡々とお花見を続けていました。こちらも、「来年は二人そろってゆっくり歩きながらのお花見ができますように」と思いながら、通り過ぎたのでした。

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 お花見は花を見るだけのものではないのですね。皆、想い出を作るために花に誘われて出かけるのかもしれません。せっかくのお花見、お散歩、そぞろ歩きです。外に出たら、目だけでなく耳も鼻も手も総動員してみましょう。耳を働かせれば、意外なほど多様な鳥の鳴き声が聞こえてくるでしょう。鼻から一杯空気を吸い込めば、見えないけれどどこかで咲いている花の存在に気づかされるかもしれません。ついでにその空気、お腹の底に送り込んで、今度はまた鼻から出していきます。できるだけ長く息を続けて、深い呼吸を。口から吸って吐いて胸を広げる深呼吸とは、意識的に切り替えます。肌で感じる風のあたり、手に感じる木肌のざらつき、触覚もとがらせて。もちろん、視覚も総動員です。今の時期の新緑の美しさは格別。芽吹いたばかりの若い緑と、冬を耐えてきた深い緑の組み合わせもいいものです。お散歩コースにイチョウの木があったら、ぜひ一つ一つの若葉にご注目を。赤ちゃん葉っぱでも、ちゃんとギザギザを刻んで、一人前のイチョウの形になっていることに感心してしまいます。味覚のお楽しみも大きいですね。途中のカフェで一休みするもよし、いい気分で歩いた後は、いつもと同じ水もよりおいしく舌やのどを喜ばせてくれそうです。





 

 こうして飛び込んできたさまざまなイメージが脳の奥底に定着して、時をへて、ふたたび「想い出」という形で息を吹き返すはず。想い出をたぐりよせる糸をたくさん持てるように、今日から、五感を磨いてお散歩をどうぞ。

「文筆屋」大武 美和子

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ヤエザクラと抗糖化についての記事があります。