Contents
食事に出された花はすべて食べることが可能か
レストランなどで、お皿に盛りつけてある「すてきなお花」や「すてきな葉っぱ」「すてきな品物(そういうこともありますよね、旗とか、楊枝とか。古いです)などを発見して(発見できない場合が一番怖いのですが)、
「これは食べられるだろうか・・・」と考えたことはありませんか?
エディブルフラワーという食べられるお花があります。
一般的には、食用として供される花と、彩りを目的として供される花とに分かれます。おいしい花か、おいしいっていうことはないけれども食べてもだいじょうぶという花です。
もう少し、詳しく分けると、ブロッコリー、カリフラワーなど、味わいを目的にして野菜として食べられる花と、ハーブ(薬草)としてボリジ、タイムなど香りを楽しむことを目的にして供される花があります。下にエディブルフラワーをご紹介しておきます。
・ウィキペディア(Wikipedia)にある英語版のエディブルフラワーの一覧:List of edible flowers
一方で、食べられない(一覧にはできないですね。たくさんあるので)お花もあります。
食べられる植物があります(これもいっぱいありますね)。
食べられない植物があります(これもたくさんある)。
こういうことです。で、これが、一見して「はっきりと」わからない場合は、{どうかなあ」と考えずに、お店の方に聞きましょう。
でも、ちょっと妙な感じもしますね。
「レストランでお皿に載ってきたのだから、食べられるに決まっているだろう」
と、ふつうは思ったりします。
わからない場合は、出した人に聞く
先日、経験したのですが、仕事関係の方と、あるレストランで食事をしながら、打ち合わせをしていました。打ち合わせをしていたので、わたしは、その「お皿に乗ったもの」に注目していませんでした(あぶないあぶない)。
一方、その方は、「食」の分野のプロフェッショナルで、どこへ連れて行こうが、「おいしい」という言葉を発したことがありません。
もうそういう感じ方を超越しているのだと判断していますが、そのわりに、ちゃんとゆっくりじっくりと時間をかけてお食事を楽しむ?タイプの方です。
お皿にはかわいいお花が載っていました。あまりにちゃんと乗っています。盛りが堂々としています。
普通だったら食べてしまってもおかしくない装飾状態。。。
が、そこはそれ、そういう方ですから、
その人:「これ、食べられるんでしょうね。だから乗ってるんですよね?」
わたし:「あ、そういうの、早まってると思います。なんかこういうので、エディブルフラワー(食用花)、見たことあります??」
その人:「ないですが、おいしそうです」
そこで、(恥を忍んで?ないですが)ウェイターさんに聞いてみました。
その人:「これは、食べられますか?」
ウェイターさん:「食べられません」(キッパリ)
その人:「そうすると、これは・・・」
ウェイターさん;「飾りです」(キッパリ)
この教訓で思い出したのですが、実際、このようなことで事件がありましたね。
「あじさいの葉」です。お花も売ってますね。食の飾りとして、ただし、食べられませんとかいてあるはずですが。
あじさいは(お花も飾ってあることが多い。あじさいの花はなぜかおいしそう)葉などに青酸配糖体を含みます。
食べて、胃が消化することにより青酸配糖体と酵素が反応し、遊離した青酸(HCN)によっておう吐、失神、昏睡等の中毒症状を起こすので、絶対に食べてはいけないものです。
なのに、よく飾ってある。飾ってはいけないのに飾る。有毒植物も料理の飾り用として市場に出回るのです。
不思議ですが、こういう例はもっとあるかもしれません。
気をつけるために、不明なものがお皿に載ってきた場合は、「これは、食べられますか?」と聞きましょう。
それでもわからない場合は、食べない
聞いても、はっきり返事しない場合や、その答えに??と思った場合は、躊躇せず「食べない」ようにしましょう。
以下、特に間違えられやすい花を載せておきます。これ以外でももちろんあります。
エディブルフラワー(食用花)以外は食べられないということです。
間違えやすい!食べられない花の一例:
キキョウ、水仙、彼岸花、クリスマスローズ、シャクナゲ、クレマチス、アジサイなど。
また、花屋さんや園芸店などで売られているものはたとえエディブルフラワーという分類のものでも、鑑賞用です。
農薬や鮮度保持のための薬剤が使われていますので、食べることはできません。食べるためには、エディブルフラワー専用の種、苗(また花がついていないもの)を購入して、ご自分で無農薬あるいは、注意書きをよく読んでから野菜やハーブなどの食用にふさわしい薬剤を使って管理の上、育ててください。
エディブルフラワー(食用花):食べられる花
デンファレ:わかりにくいので説明をつけました
デンドロビウム・ファレノプシス系の省略で、セッコク属の洋ランとしての園芸品種の内の一つの群を指す。家庭で栽培するのは比較的難しいが、贈答用・切り花用として多く栽培されている。wikipedia
胡蝶蘭に似ているが違う。胡蝶蘭よりも小ぶり。ラン科セッコク属(デンドロビウム属)で胡蝶蘭とは属が違う。胡蝶蘭はラン科コチョウラン属(ファレノプシス)。花が胡蝶蘭(ファレノプシス)に似ているというだけ。洋ランのなかのデンドロビウム。
ハワイアン系のお料理やパンケーキなどによく載っているデンファレは(たぶん)食用の花。それ以外の、お皿に載っていない、鑑賞用や花屋さんで切り花として売っているデンファレは食べられません(鑑賞用)。
実は、胡蝶蘭も食べられないことはない(毒はないらしい)し、デンファレも食べられるし、似ているし、わからなくて食べても大丈夫かもしれない。でも、わからないのだったら食べない方が無難。
鑑賞用に咲かせている華やかなお花は延命剤を吸わせていることも多い。また栽培のときに農薬がたくさん含まれている可能性もあるので、注意しましょう。サクサクとした触感で粘り気もあって、おもしろいらしいですが。。。
食用菊
菜の花
わさびの花
プリムラ・ジュリアン(バラ咲き)
スナップドラゴン(キンギョソウ)
パンジー:花のみ(茎もと書いているのもあるが一応、花のみで)あとは有毒
アリッサム
サイネリア
フキノトウ
ベゴニア
プリムラ・シルキー
プリムラ・マラコイデス
ダイアンサス(ナデシコ)
ビオラ
ナスタチューム
ストック
ヤグルマギク(コーンフラワー):ハーブ
キンセンカ(カレンデュラ):ハーブ
ボリジ:ハーブ
ぼたん
ペンタス
カモミール:ハーブ
ゴーヤ
ローズマリー:ハーブ
ゼラニウム:ハーブ
フロックス
ノースポール
チューリップ
トレニア
ポットマリーゴールド:ハーブ
ラベンダー:ハーブ
バーベナ:ハーブ
食用アロエ:ハーブ
ホウセンカ
キバナコスモス
ウスベニアオイ(マロウブルー):ハーブ
キンモクセイ
キンレンカ:ハーブ(ノウゼンハレン=凌霄葉蓮)
サクラ:ハーブ
ズッキーニ
ニセアカシア(花以外が有毒)
カンシロギク
トロロアオイ(花オクラ)
モクレン
でも、この、食べられる花というのは、結局どういうことかというと、食べてとてもおいしいとか食べてなにか効能があるといったもの以外の場合は(これが多いと思いますが)、
毒はない花である
というだけのことなのですね。
だから、おうちでしっかりとわかっていて食べるのならよいのですが、
思うに、お皿に載っているからといって、すてきだからといって、おいしそうだからといって、無理に食べることはないのではないかと。
飾ってある、装飾ということにして、雰囲気を楽しんでいるだけにしておいた方がよいのではないかと。
最後に、たとえば、結婚式やパーティーなどでは見かけますが、胡蝶蘭か胡蝶蘭のような花(デンファレ:デンドロビウム ファレノプシス)がお皿やテーブルに散らしてあったりします。
これも、食べられるかと聞かれれば、
食べられないことはない(毒ではない)
ということになりますが、じゃあ、エディブルフラワーかと言われれば、違います。
こうした公共の場所や知らないレストラン、外国などでは特に注意して、やめておきましょう。万が一もありますし、農薬や薬、ほかになにかかかっていても(つや出しなど)わかりません。
ご注意:こちらの記事に掲載した花以外にもエディブルフラワーはあると思います。また、この記事に書いてあっても、十分に注意の上、自己責任で食べる食べないは決めてください。そっくりさんというのもありますので、、、。