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こころとハーブ第六回
今回は、「健康管理」とハーブについてです。
健康は不健康になってから実感する
ふだんはあまり意識しない「健康」という状態も、ちょっと体調を崩したり、病気に罹ったりするととたんにありがたみがわかりますね。
眠れない、疲れやすい、だるいといった、病気というほどではないくらいのわずかな不調を感じたときでも、「健康」の2文字が頭をよぎることがあるかと思います。
健康って大事だなあと思うときにはもうすでに健康じゃない場合もあるかもしれません。
健康管理=ヘルスケアがさかんに言われるようになったのはここ最近のこと。長い人類の歴史から見れば、病気にならないよう、健康な心身作りに、世界中で取り組み始めたのは、本当にここ数十年と言ってもいいでしょう。
いくら健康について気にしていても、実際にしっかりと自分の身体とこころの性質を理解していないとなかなか自分にぴったりの健康管理にはならないようで。流行の健康法に振り回されてかえって調子が悪くなったりした経験がある方も少なくないかもしれません。
健康管理法はひとりひとり違う
健康の管理には、自己責任が重要な要素です。適度な運動・適度な食事・適度な睡眠など、自分のことをよく知って、それぞれがオリジナルに方法を見つけ出すことが大事です。
人間ひとりひとりにひとつずつ健康法があるんじゃないかと思うくらい、さまざまなこころとからだが存在します。
だから、パーソナルなアドバイスや的確な判断、知識が必要になるのだと思っています。
病気になるとお医者さん(これも賛否はありますが、一応)の出番ですが、その前の不調程度の場合の、健康を取り戻すために健康法が重要なのですね。そのオリジナルメソッドを自分なりに築く(考えて編み出して習慣づける)のがなかなか難しいです。
パーソナルでおだやかなマイペース健康管理にハーブ:加減がしやすい、管理しやすい
ケースバイケースに対応した健康補助のひとつとして、民間療法であるハーブは、身近で取り入れやすい方法です。たとえば、胃腸が弱い、便秘がち、落ち込みやすい、疲れやすい、風邪を引きやすいなど、自分の心身の傾向をつかむことができたら、それに対して向いているハーブを探していきます。
ハーブを取り入れる方法もさまざまにあります。ハーブティーとして飲用するほかにもチンキ剤やシロップ、コーディアルなどとしても利用できますし、飲用の他にもお風呂や湿布、ローション、クリーム、香りの利用など、民間療法的な利用のしかたがたくさんあります。
身近な方法として、ハーブティーはとっつきやすく(作って利用しやすい。手軽さ)実感しやすい方法です。
この先、じっくりハーブと取り組んでいくためにも、ぜひ気楽にハーブティーなどを試して、まずは味わってみましょう。直感で香りが気に入った、あるいはなんとなく気になったハーブをブレンドしてもよいでしょう。案外、そういったインスピレーションで選んだハーブがこころとからだにぴったりきたということも多いのです。
代表的なハーブが載っている入門書を一冊購入し、効能や注意書きを調べます。たとえば、
ハーブの知識と応用―料理・アレンジメント・栽培・クラフト・美容のすべて (素敵ブックス 39 マイライフシリーズ特集版)
大型の雑誌のような本。フルカラーできれい。ていねいな作りで、初心者の方にも。
もう古本しかないのですが、その分お得かも。
ハーブティーの本もいまでは、読みやすいものがたくさん出ています。たとえば、
これも古本のみです。
じっくり(ゆっくり)と取り組む
さらに、本やショップなどで調べたあと、自分の体質に合うかどうか、実際にハーブティーを飲んでみて様子を見ます。
あせらないで(即効性は薬のようにはないと思った方がいいです)すぐに効果が現れないものも多いので、少し続けてみましょう。
ハーブをうまく生活に取り入れて、トラブルの少ない(病気になりにくい)こころとからだを維持することによって、人生を健やかに過ごすことをめざしましょう。
最近話題の「アンチエイジング」「老化防止」 も、こうした地道な日常の習慣によって積み重なっていくのだと思います。
地味な実績が少しずつ成果を現しているんだと実感し始めた頃に、じわじわと身体も変化してきているでしょう。症状などを抑えたり、抗ったりするよりも、むしろ体質を少しずつよい方向へ変化(改善:バランスを取り戻す)してゆくのです。
その延長上には、老化をゆっくりさせる(健康で元気に歳を取ってゆく)ウエルエイジングがあります。