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見分けにくい植物(3):カモミール(ジャーマンカモミール、ローマンカモミール)とマリーゴールドとデイジーの違い

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ジャーマンカモミール

写真は、ジャーマンカモミール:写真で見るとわかりますが、花の芯の黄色い部分が盛り上がっているのと、花びらが反っくり返っています。これはけっこう特徴です。ただ、すべての花がこういう形態になるわけではないので、目安です。エキナセアの花もこういうふうな反っくり返った感じになります。見分けのポイント。

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わかりにくい・見分けがつきにくい場合

よく似た植物は、よくよく見てみたり、調べたりしていくと、かなり見分けがつくようになってきますが、道ばたや園芸屋さんでチラッと見たくらいでは、あれはなんだっけ?という感じで、いつまでもわからないです。

それはそれでいいと思うのですが、たとえば自分でハーブティーにしたいとかお料理に使いたいとかの「実用を目的」にした栽培をしたいと思う場合はそれでは危ないですね。

ですので、手っ取り早く言うと、そういう実用目的に薬草(ハーブ)を栽培したい場合は、しっかりと名札のついた氏素性のわかっている元気な苗をしっかりした園芸店から購入しましょう。

自分で確信がない・見分けがつかない植物は使わない

 

そして名札を捨てないで立てておきましょう。

よく(わたしもよくやります)おしゃれな木の札などにおしゃれに名前を書いたりして、立てておくとほんとうにおしゃれになって、「素敵!」なのですが、早々に腐ってどっかへ行ってしまうことが多く、あとあと後悔します。

また、名前ペンのようなペンで書いても案外と早々に消えて見えなくなったりしてしまうので、完全に記憶、定着、把握できるまではできればついてきたプラスチックの札を取っておいた方がよいと思います。

エキナセアの花

エキナセアの花:反っくり返る感じが似ているので参考に載せました。が、ジャーマンカモミールとは色も違うし、大きさが全然違います。エキナセアの花は大きい。ジャーマンカモミールは小さくて可憐。

 

慣れてきても見分けにくいハーブはある

世の中には、いくら見てもよくわからない、いつまでも何度見ても何回調べてもよくわからない、結局わけがわからない植物というのも実はけっこうあるのではないかと、個人的には思っています。

研究者や専門家はきっとそれぞれの細かな「違い」を観察して、「違う!」と判断できるのでしょうが、園芸屋さんなどへ行くと、とってもそっくりな植物が目白押しのときもあって、頭は混乱し気は動転し、買わないで帰ってくるか、ぜんぜん知らないわけのわからない「なにか」を買ってきてしまうこともよくあるのではないかと思います。

特に、最近はカタカナの名前の植物が増えて学名に近いような複雑な名前でイメージがわきにくく、想像しにくく、覚えにくくて、これも、園芸屋さんで頭が混乱する大きな要因でもあると思っています。
 
販売時にプレートなどに学名が書かれていなかったり、なんとかかんとかと書いてあっても、??と疑わしい場合、店員さんに聞いてみましょう。
ところが、店員さんもご存じない場合がけっこうありますので、ここで、この園芸店はダメだとか早急に判断(したくなる気持ちはほんとうにわかりますが、店員さんの力量もそれぞれだと思いますので)せず、そういう場合は買うのを控えましょう。
 
 
最初に書きましたが、大事なので、再度強調しますが、
園芸としてあるいは観賞用として購入、栽培するのであれば、多少の「あやふやさ」はその苗の魅力と比較して、購入に踏み切ってもいいのでしょうが、薬草(ハーブ)として「使用」したいのであれば、苗の素性を確信できるものだけにしましょう。
 

キク科のハーブは特に見分けにくい

ハーブであるカモミール種は、花が菊に似ていて、そっくり「に見える植物」があります。

キク科の植物は、似ているものが多い。

カモミールはキク科で、今回、取り上げるジャーマンカモミール、ローマンカモミール、マリーゴールド、キンセンカ、デイジー(デージー、チョウメイギク⦅長命菊⦆、エンメイギク⦅延命菊⦆、ヒナギク)もキク科です。

みんなそっくり。

それでも、コツがあるので、慣れてくれば大丈夫です。ハーブは先に言ったように利用することが多いので、見分け方を知っていた方がいいと思います。

特に、カモミールのようなキク科のハーブは、ハーブではない園芸品種分野でそっくりさんがいるので、気をつけておきたいです。

園芸品種を購入してしまうと利用できなくなるし、利用すると身体によくないこともありますから、安全面でも要注意ですね。

参考に、使用してはいけない要注意な植物は以下にまとめてありますのでご参照ください

キク科の植物を見分ける方法

ハーブであるカモミールを見分けたいときに困ったことになる種類は菊っぽいもので、キク科という科に分類されています。見間違えやすい植物の代表は、デイジー(呼び名がたくさんあります。上記参照)といわゆる菊とマリーゴールドです。

デイジーと菊もまた見分けられないときがあって、あまり園芸に興味のない方やどうでもいい方ですと、単に菊っぽいやつというので済まされることも多いお花です。

が、薬用とかハーブティーとかハーブとかクラフトとかそういったなにかに使いたい場合はハーブのカモミールとその他、としてはしっかり区別しましょう。
ここでは、「ハーブとしてのカモミールが見分けられるようになる」というのを目標にご紹介していきます。

カモミールの中での種類の見分け方

先に、カモミールのなかのジャーマンカモミール(学名:Matricaria chamomilla)とローマンカモミール(学名:Anthemis nobilis)の違いを書いておきます。

まずは見た目がぜんぜん違うので、このふたつに関してはわかりやすいと思います。

が、ネットで調べてみると写真が違ったり、説明が違ったりすることがとても多いです。注意しましょう。

ジャーマンカモミール

ジャーマンカモミール:写真のようにじょじょに黄色い花心は盛り上がってきて、この中にリンゴのような甘酸っぱい濃厚な精油がたまっていきます

 

眺めてから匂いを嗅いでみる

カモミール種は、お花の黄色い部分を軽くつまんでみると少し甘いような酸っぱいようなリンゴのようなと表現されますが、そういうすてきな香りがします。
ジャーマンカモミールとローマンカモミールでは香りはジャーマンカモミールの方が強い気がします。ドライにするとわかりやすく、ローマンカモミールは酸っぱい感じが強くなります。

見た目でもジャーマンとローマンはぜんぜん違うので、このふたつについては違いはわかりやすいです。ジャーマンカモミールについては上の写真を参照。花心がじょじょに盛り上がってきます。逆に花弁が下がっていくという言い方もあります。お花が反り返るような感じです。そして黄色い花心だけになっていきます。

ローマンカモミール

ローマンカモミール

ローマンカモミールは、ぽんぽんダリアのような八重咲きの丸っこい花で花びらは幾重にも重なっています。

ローマンカモミールの花心はジャーマンカモミールのように大きくは盛り上がらず控えめです。

どちらかというととても小さなマリーゴールドのような感じ(大きくても直径3センチくらいの花)なので注意が必要です。

あと、花びらもぜんぶ黄色いダイヤーズカモミール(Dyer’s chamomile, Yellow chamomile)(学名:Anthemistinctoria)という品種もあります(染色に使われます。別名:紺屋カミツレ)。これは、花が小さいですが、マリーゴールドにそっくりですので注意が必要です。

決め手は香りです。香りがリンゴっぽいやさしい甘い香りではなければ、カモミールではない可能性が高いです。

ダイヤーズカモミール(紺屋カミツレ)

ダイヤーズカモミール(紺屋カミツレ)

 

カモミール類とマリーゴールドとの見分け方

香りがあまりよくないのがマリーゴールドなどです。ちょっと臭いというのに近い独特の香りなので、一度経験しておくと(園芸店などで)覚えやすいです。中国では「臭芙蓉」と呼ばれているらしくて、わかりませんが文字がなんとなく・・・です。

この独特の匂いのせいかどうか、マリーゴールドはコンパニオンプランツ(一緒に植えることで、成長に良い影響を与えるとされる植物)と呼ばれていて、夏の野菜などのそばに植えると虫除けになります(コナジラミ、センチュウ除け)。

マリーゴールド

マリーゴールド:まん中の花心がないですね

 

マリーゴールドとキンセンカ(金盞花)は別種

ハーブにカレンデュラという名前の薬草があります。別名はポットマリーゴールドといいます。もうひとつの別名は(トウ)キンセンカです。この三つの名前がついているものが「ハーブ・薬草」です。
カレンデュラ=ポットマリーゴールド=(トウ)キンセンカ:ハーブ・薬草
そして、上の写真のようなマリーゴールドは園芸種で、薬用ではなくて鑑賞用です。
マリーゴールド:Tagetes属(アフリカン・マリーゴールド和名:センジュギクやフレンチ・マリーゴールド和名:コウオウソウ):園芸種・鑑賞用
よって、マリーゴールドとキンセンカは別種です。マリーゴールドは鑑賞用、キンセンカは食用
(になる場合がある。食用かどうかなどの迷いのときにはこちらの記事をご参照ください)。

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