セージはクセがあります
セージは大変クセのある風味のハーブです。もう臭いをかいだだけで、大嫌い、なにこれ、となることも多いハーブです。
特に上の写真のようなドライハーブは、良いものに巡り会わないと鼻をつまみたくなるような独特の(この言い回しが多いですが、これ以外に言いようがないくらいに独特)芳香と、ハーブティーにして(特に単品で、シングルで、一種類のみで)飲んでみると、飲めたものではないと感じることも多いかもしれません。
セージは肉の臭みをだから、消すのに優秀で、昔からそれで重宝されてきました。ソーセージ作りにもかかせない薬草で、ソーセージのセージです。セージはその強い芳香のほかに、強力な殺菌作用と脂肪分解作用を持ちます。
セージを使うお料理では、この強い芳香をお料理のアクセントや隠し味(風味)として使いこなせることがポイントになります。
セージは効能が優秀
このように、セージは殺菌や肉の臭み消し作用が有名ですが、効能が優秀なのです。
クセが強い分、効果も優秀です。効けば効く、といった感じで、ツボにはまるとピタッと収まるイメージです。
学名:Salvia officinalis
シソ科
属名:アキギリ属 Salvia
このsalviaというのはラテン語のsalvere 救う、から来ているといわれ、セージの薬効は昔からよく知られていました。ギリシャ・ローマ時代にはもう万病の薬として治療に使用されていたという記録があります。
くらいに、すごい薬効があります。主なものを挙げますと、
消化の促進、腹痛、ガスを減らす、頭痛、殺菌、解熱、強壮作用、浄血作用、生理不順、生理痛、更年期障害ののぼせ・ほてりなど。
これは、万能であるなというレパートリーですが、効き方がさわやかで強力ですので、ぼちぼち試していくのがコツです。
実は頭痛やストレス・精神的な疲れによいといわれています。ハーブティーでは、わたしはもっぱら精神的な疲れや精神的なことが原因で起きるさまざまな困ったことに対してアプローチするのに使います。
鎮静作用もあるのですが、ちょっとクセが強いので、わかりにくいです。また、反対に、やる気や集中力を高める効能もあるので、こちらに向けた方がいい感じのときもあります。
カゼのときなどにもいいと思います。
セージを好きなる方法
なるべく良い、上質なドライハーブを購入します。セージは生よりもドライハーブの方が効果が強く、芳香も強くなると一般的に言われますがわたしはむしろ少し丸い香りになると思っています。ハーブティーにするのであれば、下記に書いたように扱いやすいです。
セージのハーブをお皿に載せてみて、思い切ってよく香りを嗅いでいきます。どんな印象でしょうか、いやな感じでしょうか。
むせるような不快感があったら、そっと顔を遠ざけます。密閉容器にしまうか、少し出しておいてときどき香りを嗅いでみましょう。
慣れてきますので、それまでしばらくハーブティーにして飲むのはお預けにしましょう。飲んでみたいかなと思うときがきたら、なにかお気に入りのハーブとブレンドして飲んでみましょう。あくまでも、下に書いた程度の分量で(カップ一杯につき300ml程度)
そうでもない、薬臭い程度の印象だったら、ハーブティーにして飲んでみましょう。
シングルティーで飲めそうだったら、ほんの少し人差し指と親指でほんの少しつまめる程度のセージをお湯に浮かべてかき混ぜ、そのあと1〜2分でセージを取り上げて飲んでみましょう。ほんわか薬っぽい柔らかいセージの風味がします。おいしいでしょうか。
少しツンとくる芳香がありますが、味わいはほとんどなくてお湯か少し薬っぽい程度だと思います。
これが飲めて、しかも、もしかしておいしい、気持ちが安らぐ、和らぐ、ホッとする、胃の辺りがすっきりする、といった感触があったら、セージが向いているかもしれません。
セージが向いていたらとてもラッキー
セージのハーブティーがおいしいと感じることができたら、とてもラッキーです。飲みにくいと言われるハーブですが、本当はおいしいのです。じっくりと向き合ってみると、こんなにさわやかですっきりとストレスをうっちゃってくれるハーブはほかにないと思います。
ただし、おいしいと思うかどうか、にかかっていて、やはり薬効もそれに応じると感じますので、精神的なものに関しては、効く人と効かない人がきっぱり分かれると実感しています。
セージが合う人はラッキーです。ストレス・頭痛対策に生涯の友となります。
セージのハーブティーやセージのあの独特の香りが「むしろ好き」という方は相性のいい人です。
つんとした刺激のある風味で少し舌が麻痺するような強さもあります。苦みを感じることもあります。
生葉の場合は、よけいにつんとする刺激を感じやすいので、食べる場合はなるべく先っぽの柔らかいところを選びます。お茶にするときにも生葉の場合は若い葉を選んで使います。
セージの注意点
妊娠中はあまりおすすめできません。やめておいた方が無難かと思います。
また、てんかんなどの発作をお持ちの方は禁忌です。発作の引き金になる成分が含まれています。
栽培の感想
シソ科の常緑低木です。木なのです。が、なかなか木になりにくく、ちょっと木っぽくなったかなと思う頃にいきなり枯れます。なぜかはよくわからないのですが、たぶん、気に入らないのでしょう。特に、神奈川以西の暖かいところ、湿気が嫌いなようです。冬に比較的元気で育つくらいの勢いがありますが、六月頃からみるみる元気がなくなり、いつのまにか消えます。
むしろ、路地などで日当たりの良い地植えにしてみてほったらかした方がいいのかもしれません。水はあまり好きではないようで、サボテンまではいきませんが、葉っぱも肉厚なので、地面がカラカラくらいの方が元気のようです。
自律神経のバランスにおすすめのハーブ14種類:ハーブティー:ハーブ・薬草
キッチンハーブの寄せ植え6種とおまけ1種(薬草七草):ハーブ・薬草:園芸
特殊な体質(アレルギーを含む)の人が気をつけるハーブは「科」に注目する:ハーブ・薬草
豚レバーの香草オイル焼き(鶏レバーバージョンとレバーの臭み消しのヒント)(イタリアンパセリ・セージ・タイム):ヘルシーハーバルクッキング
にんじん(キャロット)スープ・カロチンたっぷりハーバルスープ:ヘルシーハーバルクッキング